虫歯を放置して大変なことに

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大人の虫歯の特徴

虫歯はどんどん進行する

虫歯は、歯の表面にこびりついた歯垢(プラーク)の中に潜む、ミュータンス菌などの細菌が排出する酸によって引き起こされます。
口の中に入ってくる糖を餌に、細菌たちはせっせと酸を作り出します。

歯垢の中は原因菌たちが生活することに適した環境のため、歯磨きでしっかりと除去しておかないと、中で細菌はどんどん増殖し酸を生産していくのです。
酸により歯の表面が溶かされ穴が開き、穴に侵入した細菌はまた酸を輩出し、どんどん虫歯を深くしていきます。

原因菌は、象牙質を越えて神経や血管の走っている歯髄まで達し、神経を壊死させ歯根へ、さらに顎の骨までとどんどん進行していくのです。
歯根に達した時点で、歯茎から上に出ている歯冠の部分はほぼ溶けてなくなり、原因菌が顎の骨にまで影響を与えます。

原因菌は炎症を起こす

虫歯の原因となっている細菌は、炎症を引き起こす性質を持っています。
歯根まで達した虫歯菌は炎症を起こし、顎の腫れや発熱などを伴う「骨髄炎」を起こすことがあるのです。

また歯髄に通っている血管やリンパに侵入し全身に送られて、重要な器官に流れている血管内で炎症を起こすことで血栓を作り出したり、血管内に付着し内膜にこぶを作り、動脈硬化を誘発したりすることがあります。
心臓の血管で起これば心筋梗塞に、脳の血管で起これば心筋梗塞につながる恐ろしい状態が起こってしまうのです。

さらに最近の研究では、血液の中にがん細胞があった場合、血管内部に付着しやすくすることが分かりました。
血管の外にがん細胞が出やすくなり、転移してしまう危険性が高まることもわかっています。


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